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「コサック村のクリスマス」
Ночь перед Рождеством
作:N.V.ゴーゴリ
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ロシアの文豪ゴーゴリの短編『降誕祭の前夜』を翻訳し、挿絵をつけて本にしてみました。
作業に時間がかかりクリスマスをとうに過ぎてしまいました。
舞台はクリスマス・イブのウクライナの村。
一匹の鬼がやってきて、空にうかんでいる月を盗むところから始まります。
ウクライナの村 |
ウクライナの娘 |
この物語はストーリーが複雑なので、内容を手短に書くのは難しいです。
しかし、鬼や魔女、妖術師が引き起こす不思議な展開、ウクライナのゆかいな村人たちは、魅力的です。
魔女と鬼 |
そして物語の山場で、村からロシアの首都までの何百キロを空を飛んでいくというスケールの大きさもあります。
ロシア帝国の首都ペテルブルグ。エカテリーナ女帝の宮殿(現在のエルミタージュ美術館)。 |
今でもロシアでは絵本として出版されていますし、モスクワの有名な人形劇場では、子供向けに上演されています。
ゴーゴリといえば『鼻』と『外套』が有名ですが、こんなわくわくする楽しい話も書いてたんですね。
この話は『ディカーニカ近郊夜話』という短編集の中の一つです。
今までも個人的にこの中の話を絵本にしてきましたが、今回は三作目です。
日本では大きな本屋さんに文庫本がひっそり置いてあるぐらいです。これではもったいないと思い、絵本化する試みを続けています。
量産する体制が整えば販売も考えています。
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(市川透夫)