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ラーメンスコエは楽しい町
Раменское
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ロシアに旅行した際の定番は、モスクワや、第二の都市ペテルブルグです。これに加えて、モスクワ周辺に点在する「黄金の環」と呼ばれる古都群 ― セルギエフ・ポサード、ウラジーミル、スーズダリ、ロストフ・ヴェリーキーなどなど...を見て回るのが、通常の旅行者のコースです。
ですが今回は、そんな一般の旅行コースとは全くはずれたマイナーな町を紹介しようと思います。
それが首都から42キロ離れた、ラーメンスコエ市です。(※ラーメンとは無関係)
あらかじめ断ると、この町については、情報の多くを『路上のミュージアム~モスクワのモニュメントが秘めた物語~』(群像社)に頼っているので、これから書く旅行記も内容がかぶってしまいますが、それでもこの町は、旅行や留学などでロシアを訪れた際にお勧めできるスポットなので敢えて紹介しようと思います。
首都の中心部から42キロ離れたこの郊外の町は、東京でいうなら三鷹や立川といったところ。ロシアにおいても、日本でいうドーナツ化現象が起こっているようで、学校や仕事場は街の中心部でも、住む場所は郊外というケースが多いです。ともかくこの郊外の町ラーメンスコエは静かですがきれいで、のんびりした気持ちでお散歩できます。
駅を降り、街を数分歩いて行くと、まず目につくのはこのようなペイントがされた建物。
マクドナルドもある |
(写真は筆者撮影) |
建物に、虹が描かれています。これらは一般の住民が住むアパートですが、あちこちでこのように虹、ないしは虹をイメージしたカラフルな色どりで塗られています。
そうでない建物でも、壁画が書いてあったり、薄いピンクや緑など、無機質な日本の住宅とはちがうかわいらしさがあります。
さて、この街にはもう一つの特徴があります。それは、通りを歩くとしばしば見かける、銅像。
ロシアマニアにおなじみ |
都会の賑やかな雰囲気を浴びたり、観光名所を回って動きまわることに疲れたら、このような静かな町を訪れ、のんびり写真をとりながら歩いてみるのも良いと思います。
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◆ラーメンスコエへの行き方◆
モスクワ市内のカザン駅(Казанский вокзал)から、エレクトリーチカと呼ばれる郊外列車に乗り、ラーメンスコエ駅(Раменское)で降ります。所要時間は約1時間14分、一時間に2、3本ほど電車が出ています。往復切符は2015年当時160ルーブル(550円程度)でした。
(筆者:市川)