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『百万本のバラ』
"Миллион алых роз"
"Миллион алых роз"
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『百万本のバラ』といえば、歌手の加藤登紀子さんが歌っている曲です。
貧しい画家がいて、女優に恋をし、有り金をはたいて百万本のバラをプレゼントするが、
恋はかなわない、という歌です。
実は、これはもともとロシアの歌謡曲です。
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ロシアでは、ソ連時代にアーラ・プガチョーワという歌手が歌ったのですが、あちらでもかなり有名な曲なのです。
このアーラ・プガチョーワは、年齢的には中年ですが、芸能人だけあって見た目が若いです。今でもロシアの芸能界では影響力を持っているようで、向こうのタブロイド紙なんかでも写真がデンと一面に載っていたり、なんというか大御所のオーラをかもしだしています。
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『百万本のバラ』の、ロシア語でのタイトルは、『ミリオーン・アールィフ・ロース』といいます。
ミリオーンは英語のmillionと同じ、最後のロースも英語のroseと一緒です。
真ん中の「アールィフ」というのは、赤い、という意味なのですが、赤の中でも鮮やかなものを指し、「真っ赤」「真紅」という意味で使う、詩的な言い方です。
くしくも、前回のブログで『紅い帆(アールィエ・パルサー)』という小説を紹介しましたが、そこでも同じ単語を使っています。
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ところで、日本語の『百万本のバラ』で知られる加藤登紀子さんですが、最近テレビで見た情報では、新宿にあるロシア料理レストランのオーナーでもあるそうです。
なんでも、もとは加藤登紀子さんのお父さんが50年以上前に開いたお店で、昔は白系ロシア人のコックさんが、故郷の味をふるまっていたとのこと。
こんなところでロシアとのつながりがあったことが、やがて、あのヒット曲を歌うことにつながったのかもしれません。
ちなみに日本にはロシア料理のレストランがけっこうあるので、探してみると意外と近所にあったりします。
(市川)
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