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『恋のバカンス』
"Каникулы любви"
"Каникулы любви"
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今年の5月に、双子デュオ「ピーナッツ」の伊藤ユミさんが亡くなりましたが、
ピーナッツの代表的な歌に『恋のバカンス』というのがあります。
この恋のバカンス、実はロシアでは有名な曲なのです。
あちらでのタイトルは、Каникулы любви(カニークルィ・リュブヴィー/恋のバカンス)。
いま書いたロシア語のタイトルで検索すれば聴けます。
歌詞の内容にも大きな違いはありません。
私の大学時代、ロシア語の授業で、先生がラジカセでこの曲をかけながら、「これはロシア人の感性に非常によくあっているのです」と言ったのを覚えています。それから、「ロシア人の心にしっくりくるあまり、ロシアの曲だと思っている人もいるくらい」。
実際、私のロシア人のツレは、この歌が日本の歌だということを知らなくて、驚いていました。
それにしても、海でのバカンスを歌った曲が、寒いロシアという国で有名になったのは、なんででしょう。
単なるエキゾチズムというより、ロシアの人々が抱く、海や、海でのバカンスにかける思いなども関係してくるかもしれません。
意外かもしれませんが、ロシアは夏はけっこうな暑さになります。モスクワやペテルブルグ、シベリアでも川や湖で水浴びをするのが人気です。
しかしなんといっても海は憧れ。ロシア人にとっての夏休み最高の過ごし方は、クリミアのような浜辺にいって、海水浴をすることではないか、と私は思います。俗っぽくいえば、これがもっとも「リア充」な夏休みです。
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『恋のバカンス』がどうやってロシアで広まったのかの詳しい話や、前回ブログで書いた『百万本のバラ』の秘密については、この本に書いてあります。
山之内重美『黒い瞳から百万本のバラまで ―ロシア愛唱歌集(ユーラシアブックレット)』東洋書店
(市川)
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