2015年11月25日水曜日

外語祭終わりました。

おかげさまで外語祭は無事終わりました。
ぞうのあしが企画する「*ロシア絵本館*」は、547名以上の方に訪問していただき、朗読会も、こちらの予想を上回る多くのお子さんや、大人の方々に聴いていただきました。
(※数え漏れた方が多いので、実際にはもっといます)

さて、私としては初めてだった朗読会ですが、当初の予定では、ロシアの昔話に加えて、アントン・チェーホフの短編小説を朗読する予定でした。しかし実際には、お子さんが多くいらっしゃり、また文化祭の雰囲気からいっても、チェーホフの短編が、難しい&重い気がしました。そこでチェーホフは中止にし、昔話や童話を一回の会で二編読むということにしました。

具体的には
「大きなかぶ」「てぶくろ」「マトリョーシカちゃん」「ゆきむすめ」「しずかなおはなし」「マーシャとくま」です。
(いずれも福音館書店。)

この中でも、みんなで楽しめたと思うのは、「マトリョーシカちゃん」「大きなかぶ」でした。大きなかぶといえば、ロシアものに限らず、日本で出版された絵本の中でも堂々一位のロングセラーで、やっぱりそれだけのことはある、という感想です。


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個人的な趣味から、エヴゲーニー・チャルーシンという方のイラストの本を多く展示しました。かわいいという感想が多く出ました。

絵本の展示の中でも、「クマのプーさん」にびっくりした方が多いようです。日本ではすっかりディズニー版のプーさんが定着していますが、ロシアではまったく違うイラストのプーさんが知られているのです。初めて見るとなんだこいつ、と思います。

ロシア人の方にも足を運んでいただきました。展示品の中には、子供時代に読んだ本もあったようで、懐かしく思ったそうです。また、ロシアの様々な話が日本語に翻訳されているのも驚いたようです。

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今回は民話やおとぎ話が中心となりましたが、もし今後同様の企画を立てる場合は、すこし趣向を変えてやってみたいです。(「ソビエトのアニメと絵本」「ロシアとクマ」「マルシャークとレーベジェフの世界」「アレクサンドル・グリンの生涯」などなど)

私個人的にも、大学で取り組んだロシア語と、絵本という二つのものを、文化祭の企画という一つの形にすることができたので嬉しいです。

とはいえ今後、文化祭の場で同様の企画を立てるかどうかは、一に企画者の卒業後の進路にもよってくるのでなんとも言えません。

ところで、このブログはもともと文化祭のために立てたものですが、今後もロシア関連で何か面白いネタが出来れば更新していく予定です。


(市川)

2015年11月21日土曜日

外語祭開催中

外語祭二日目が終わりました。これから土、日、月曜日の祝日と続くので、もっとお客さんも来て賑やかになるかな、と思います。

さて*ロシア絵本館*ですが、なんとか始まりました。

 
 
 
 ロシア語が分からないよという場合でも、絵や雰囲気などから伝わってくるものはあると思います。
 
 絵本といってもいろいろあるわけですが、ここでは昔話など、ロシアの民話を中心に集めています。
 
 こんな感じです。ちなみにテレビではソビエトのアニメが流れています。
 
 ちなみに、日本で出版されたロシアの物語もかなり用意しています。
 
 絵本と一緒に置いてあるおもちゃは、どれもロシアで入手したものばかりです。動物の置き物などは、フォークロアの世界を思わせる、ロシア風のデザインです。
 
 さて、展示に加えて、今回は朗読会を実施しようと思います。
 
 いずれも午後2時から30分程度。朗読するのは、ロシアの昔話、そしてアントン・チェーホフのごくごく短い短編小説です。チェーホフといえば戯曲で有名ですが、作家生活の初期には、短くユーモアのある滑稽話を書いていました。
 
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日程:11月19日(木)~11月23日(月・祝)

場所:東京外国語大学 研究講義棟3階 317教室

展示時間:12:00~17:00

朗読会は、21日(土)、22日(日)、23日(月・祝)の、14:00から、30分程度おこないます。お気軽におこしください。

※販売は行っておりません

(文:市川)
 

2015年11月14日土曜日

来週は外語祭

いままでアニメとか旅のことをのんびり書いてきましたが、そろそろイベントについて話そうと思います。

来週の木曜日(11月19日)から、外語祭が始まります。

外語祭とは東京外国語大学の文化祭。いろいろな言語を学ぶ学生たちが、外国料理店を出したり、外国語による劇を披露します。中国やドイツなど日本でも人気の国の料理から、ふだんなじみのない国のごはんまでいろいろあって、カラフルで楽しいお祭りです。

19日から23日(祝日)までの五日間、たっぷり開催します。場所がやや都心から離れてはいますが、行けば一日中楽しめる場所です。

詳しくはホームページ(http://gaigosai.com/)をご参照ください。
 
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で、私たちロシア語専攻4年の有志(通称ぞうのあし)は、「*ロシア絵本館*」というものをやります。
具体的には、

・ロシアの絵本の展示(日本語の解説あり。)

・日本でも出版された、懐かしのロシアのお話

・朗読会(日程および時間は下記参照)。ロシアのおとぎ話や、作家アントン・チェーホフの短編を読みます。もちろん日本語です。

展示している絵本は、ぜひ手にとって開いてみてください。ロシア語が分からないという方でも、イラストを見るだけでも楽しめると思います。
絵本の他にも、学生がロシア留学で集めてきた、おもちゃや雑貨をいろいろ集めました。
展示を通して、豊かなロシアの文化が感じられたらうれしいです。

料理店や語劇がてら、ぜひお立ち寄りください。
 
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日程:11月19日(木)~11月23日(月・祝)

場所:東京外国語大学 研究講義棟3階 317教室

展示時間:12:00~17:00

朗読会は、21日(土)、22日(日)、23日(月・祝)の、14:00から、30分程度おこないます。お気軽におこしください。

※販売は行っておりません

(文:市川)

2015年11月5日木曜日

モスクワ郊外の旅

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モスクワ郊外の旅
Путешествие по Подмосковью
 
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 今まで書いてきたモスクワ郊外の旅を目次にしてまとめました。


私が滞在していたのがモスクワであったこともあり、首都圏が中心となりました。しかしロシア第二の都市ペテルブルグからも、ツァールスコエ・セローやペテルゴフ、ガッチナなど、郊外の見どころがいろいろあるようです。

2015年11月4日水曜日

ズヴェニーゴロド ~ロシアのおやつ博物館~

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ズヴェニーゴロド ~ロシアのおやつ博物館~
Звенигород : Музей русских десертов
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 ズヴェニーゴロドには、アブラムツェヴォやクリンへ行ったときと同じロシア人の連れと行った。この町でメインとなる観光名所は、修道院らしい。だが、ロシアの友人は例によって観光地には興味ないらしく、代わりに「ロシアのおやつ博物館」というものを探し出してきた。
 ズヴェニーゴロド駅の前は田舎で何もないので、バスで中心部まで行く必要がある。
 中心部の印象はアンナ(モスクワ出身)曰く、「ごく普通のロシアの田舎町」とのこと。


かわいらしい土産物屋。

 しかしマクドナルドもあれば、最近ロシアではやりのお寿司屋さんもあって、田舎過ぎず、かといって都会過ぎずといった雰囲気。
 おやつ博物館は町のはずれにあり、探すのに少し手間取った。道を歩いていた人に聞いたところ、「私もそこに行きたいけど、なくて困っているんです」とのこと。
 とりあえず私たちは見つけた。あの人も見つけるといいな。
 「ロシアのおやつ博物館」では、このときパンの作り方教室を開いていた。そうとは知らずに入った私たちはびっくり。
 奥でパンをたたく音がするのをよそに、私たちは展示を見ていく。
 博物館は、ところせましにお菓子やかわいらしい食器が並べられた、一軒の田舎の家といったところ
 ちなみに、ロシアのお菓子といっても普通はイメージがつかないが、具体的にはこんなものがある。
 ・バランキ(硬い、輪の形をしたパン)
 ・プリャーニク(しょうがを使ったクッキー)
 ・パスチラー(リンゴを固めてつくった、大きなアメ)
 さきほど「私も博物館を探してる」と困っていた人も、この博物館の中で歩いているのを見かけた。みんなここにたどり着いて、めでたしである。
 この後は連れと一緒にお寿司屋さんへ。
 「スシバー」と言われるファーストフードの寿司屋は、ロシアの色んな都市で、2000年以降一気に増えたらしい。実際に町を歩いて行くと、寿司屋を含め日本料理の店がすぐに見つかる。
 ということで、今回をもって、モスクワ郊外の町についての紹介は終わり。モスクワ周辺には、電車で1、2時間程度で行ける、魅力的な郊外の町がたくさんあるということが伝えられたら、幸いである。
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◆ズヴェニーゴロドへの行き方◆
モスクワ・ベラルーシ駅(Белорусский вокзал)からズヴェニーゴロド駅(Звенигород)まで。時刻表をよく調べ、電車の方向をよく確認すること。所要時間一時間半。

2015年11月1日日曜日

クリン ~ツリーの飾り博物館へ~

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クリン ~ツリーの飾り博物館へ~
Клин : Музей ёлочных игрушек
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クリンという町には、ロシアの作曲家チャイコフスキーの家がある。なので、普通のガイドブックでは、「チャイコフスキーの家記念館」を紹介することが多い。

 この町には個人的な思いがある。私がロシア語を独学していた頃、教科書の一番最後の課に、このチャイコフスキーの家博物館(Дом-музей П.И.Чайковского)について書いてあった。ここでチャイコフスキーが住んで、創作していたこと、交響曲第六番を書いたということを、ロシア語で説明してある。そのエッセイが本の締めくくりだったということで、深く印象に残った。今でもときどき、そこに書いてあったロシア文の断片が頭に浮かぶことがある。


 そういうわけで、私はロシアに留学した以上、クリンに行くべきこと、チャイコフスキーの家を訪ねるべきことは心に決めていた。

 ところがこの旅についてきたロシア人の友人アンナは、チャイコフスキーの家には全く興味がない。その代り、「クリスマスツリーの飾り博物館」という、日本人じゃ思いつかない提案を出す。私がクリンに行く、と言ったら、インターネットで探し出してきたらしい。
 というわけでチャイコフスキーは置いておいて、クリスマスツリーを見に行くことになった。


クリスマスツリーの飾り博物館。
ツリーの飾り博物館は、学芸員のガイドによるエクスカーションのみを扱っているため、自由に歩いて展示品を見らえるような所とは違う。




 ロシアでは、クリスマスとお正月は同じ時期に一緒にお祝いする。ツリーももちろん出す。展示の内容は、昔のロシアからソ連を経て現代までの、ツリーの歴史を追っていくというもの。とちゅうで、職人が飾りを作っているところを、実際に見せてくれる。ガラスを熱して形をつくるところや、それに色を付けているところを生で見せてくれる。

 この後、「街をどうしても見たい」と言って、しばらく市内を歩かしてもらった。

 このクリンは市場がある。街の真ん中に赤いレンガの建物があって、商店が並んでいる。冬なので開いていないところ、さらに修理中のところもあったが、どこか独特の雰囲気がある。




携帯電話ショップがある。
建物自体は昔からあっても、中のお店は新しいので、
横浜の赤レンガ倉庫を思わせるところがある。

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◆クリンへの行き方◆

モスクワ・レーニングラード駅(Ленинградский вокзал)から郊外列車エレクトリーチカでクリン駅(Клин)へ。所要時間一時間程度。