2015年10月21日水曜日

モジャイスク ~牛乳とクレムリン~

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モジャイスク ~牛乳とクレムリン~
Можайск : Кремль, молоко...

 
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 モジャイスクという町にもクレムリンがあります。ただし、今までのドミートロフやコロームナとは違い、ただ門といくつかの壁や教会があるだけで、本当にひっそりとしています。

住宅地の中にひっそりとたたずむ門。

中は草木の生える公園。市民の憩いの場になっている。
地形上、クレムリンは丘の上にある。崖からは、このように郊外の村が見える。
あるロシア人の教師いわく、「モスクワは外国人の入り乱れる現代都市で、もはやロシアではない。もし本当のロシアの姿を見たければ、電車で一時間や二時間郊外に出ていく必要がある」とのこと。この先生の言葉に従うなら、ロシアのいろんな姿を見るという意味で、郊外への遠出はとても意義深いことだと思います。

 ちなみにロシアの本当の田舎は電気すら通っていないらしいので、モジャイスクどころではないようです。

 他にこの街には、立派な修道院や教会などがあるようなのですが、そこには行けませんでした。

 これまでは、歴史的地区の散策でした。日本でもロシアでも、何か一つの街を見る場合、ときどき「歴史的中心」と「経済的中心」が離れている場合があります。駅や商店街、仕事場など経済活動が集中している場所と、古い建造物など歴史的な名勝が集まる場が、離れていることがあるからです。
 
 ところで、モジャイスクは、「英雄の町」という異名を持っています。それは、近い過去に戦場となり、ロシア人が勇敢に戦ったためです。第二次世界大戦のとき、モスクワを目指す敵の侵入を防ぐため、壁となったのが、モジャイスクでした。それゆえ、戦死者をたたえる記念碑がいくつもあります。

中心に見える赤い炎は、「永遠の火」と呼ばれる。
ロシアの多くの戦争記念碑に置かれている。
それは一年中消えることがない。

 ちなみにモジャイスクは牛乳を作っているところらしく、屋台で「モジャイスクの牛乳」として売っています。おみやげに買うと良いと思います。腐りますが。

日本でいうコンビニがない代わり、外国の町では屋台がいっぱいある。

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◆モジャイスクへの行き方◆

モスクワ・ベラルーシ駅(Белорусский вокзал)から郊外列車エレクトリーチカで、モジャイスク駅(Можайск)へ。2時間程度。
(文と写真:市川)

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